道化師の森
THE FOREST OF CLOWN 

2004年4月28日(水)〜 5月3日(月) 駅前劇場(8st)




story


大都会の喧騒の中で生きていく。毎日が辛い
ことやしんどいことの連続です。たぶん、だ
から都会にはコメディアンが大勢必要で、彼
らはテレビの中から、舞台の上から、私たち
を一時イヤなことから解放してくれるのです。
ところが大勢のコメディアンの中に、これま
で人を笑わせてばかりで、しばらく自分が笑
っていないことに気づいた男がいました。シ
ョックを受けた彼は、仕事とも、奥さんとも、
娘とも、愛人たちとも上手くやって行けなく
なり、体を壊して入院してしまいます。それ
はある昼下がりのことでした。病室から出よ
うと何気なくドアを開けると、そこには彼が
子供の頃に暮らした40年前の町の風景が広が
っていました。思い残して来たある出来事を
確かめるため、男は思い切って不思議の世界
へ足を踏み入れるのですが……。




episode


「黒サンタ」を例外として、普通再演すると
きは約5年間くらいの時間を空けるのですが、
この作品は異例の速さで再演することになり
ました。ずっと目指して来た演技のひとつの
答えがここから見つかりそうな気がしてます。
今後もちょくちょく再演して行こうと思って
ます。




cast


野村晋平/田窪一世
野村章子/一木美名子
野村愛/神野恵子
松田千明/岡野佐多子
白川和美/山口智美
矢野由香/児玉映里
小沢雅也/守田克彰
小池恒男/矢板大悟、早瀬純
飯島さやか/エチゴ由衣
野村美智子/古海裕子
野村初子/一木美名子
野村雅彦/横田エイジ
坂田多恵子/鶴屋紅子
松原千登勢/岡野佐多子
下田加奈子/児玉映里
伊藤幸代/山口智美
増田正男/早瀬純、矢板大悟









staff


作・演出/田窪一世
装置/谷垣育子
照明/板谷静男
音響/水越佳一
舞台監督/上村利幸
舞台監督助手/原田恵子、高橋良子

撮影/田中健次
絵/小松修




review


▶︎今回ふとあまり台詞に集中していない自分
に気づきました。というか、聞こえなくても
気にならないというか、普通の芝居だと、一
言一句聞き逃すまいとして、息を止めるよう
に見ているのに、あまりに無防備な状態の自
分に驚いています。きっとキューピーの舞台
は目と耳で見るものではなく、体全体で「感
じる」舞台なんだなぁと、改めてその奥深さ
に気づかされた私でした。(豊喜屋)

▶︎舞台の上、人と人との間に感情が生まれて、
変化して、揺さぶられて、乱れて、壊れ、ま
た生まれる。表現しているんじゃなくて本気
なんだと、そう思ったらそれを見ていたわた
しの心も降り回されて、悲しくて、ムカつい
て、泣いたり、笑ったり、……本当にまいっ
た。(smart drugs)