story
遠藤純一は緊張癖のある高校美術教師。若い
ときの恋の痛手からずっと立ち直れずに年を
重ねて来ました。そんな兄を見かねた妹の美
代子は同僚の加奈子を紹介します。しかし彼
女は離婚歴のある3人の子持ち。純一は彼女
との結婚にいまひとつ踏み切れません。手塚
留美は奔放な舞台女優。多くの恋を体験して
来ましたが、最後に残るのは虚しさばかり。
現在も恋人の正人と、彼の元彼女、美佐との
トラブルに頭を抱えています。ある月の輝く
夜。美佐に抗議電話をかけようとした留美は
間違えて純一に電話してしまいます。すると
どうでしょう、まるで魔法にかかったように
純一は驚くほどスラスラと、留美はとても素
直な気持ちで会話が出来るように。ところが
一瞬の手違いから他へ電話をかけてしまう留
美。もうリダイヤルは繋がらない。電話番号
も聞いていない。二人は再び出会えるのでし
ょうか、それとも……。
episode
5年ぶりの再演でした。同じ作品を上演して
も、稽古場ではいつも新しい発見があります。
相手役が違うだけでもリズムや間合いはまっ
たく別のものに変化します。アナログである
こと、ライブであることの醍醐味がここにあ
ります。
cast
遠藤純一/田窪一世
手塚留美/中村恭子
太田美代子/車谷芽維、岩村水咲
水島加奈子/鶴屋紅子
山崎節子/山菅利恵、えんだ勝美
金子良夫/久野元気
篠原正人/山下将宏、鈴木誠
後藤美佐/金谷愛子、奥平麻美
井上聖子/殖木茜、河合雪絵
吉田聡美/道井悠
木村文恵/関口愛
警察官/西山由希宏
警察官/鈴木誠、山下将宏
staff
作・演出/田窪一世
装置/向井登子
照明/高円敦美
音響/木下真紀
装置製作/STONEZZ
小道具/高津装飾美術
制作事務/薄田菜々子
舞台監督/藤本志穂
撮影/槇貴雄
絵/小松修
review
▶︎舞台を二分割にした構成が違和感なく大変
面白く見ることが出来ました。役者さんの声
の大きさ投げかけ方が自然で、こんな演技の
表現もあるのかと勉強になりました。物語も
すごく心に沁みて気持ち良かったです。(西
川史織、22歳、大学生)
▶︎ウディ。アレンの映画を思い出しました。
部屋が最後にコロシアムになるとは思いませ
んでした。意外な演出に驚きました。人が人
を好きになる理由って色々ですね。(川添美
瑞紀、44歳、会社員)