主人公、宇津木彰は中年の演技講師。思い通
りにならない人生に絶望し、毎日を飲んだく
れて過ごしていました。ある夜、昔の恋人た
ちの幻影が現れて彰を慰めてくれるのですが、
次第に彼女たちの言動は批判的で攻撃性の強
いものになって行きます。このままではいけ
ないと気づいた彰は発想を転換して建設的な
生き方を模索し始めるのですが……。

長い沈黙を破って7年振りの新作が完成しま
した。僕の作品群の中では「ガラスの椅子」
「仮面狂詩曲」「ライフ」に連なる物語です。
実験的な内容なので毎回賛否両論がはっきり
していて上演前はドキドキです。お客様の反
応が恐くもあり楽しみでもあります。徐々に
定着しつつある俳優たちとのチームワークも
成果が現れて来たように思います。

宇津木彰/平河司A、西山由希宏B
中野恵美子/陽奈A、岩村水咲B
中野早希/河合雪絵あ、安城レイB
草薙八千代/えんだ勝美A、鶴屋紅子B
坂口圭吾/澤井周太A、石川裕太B
香織/細野谷季恵A、中沢志保B
結花/関根鞠乃A、櫻田乃絵B
菜穂子/江梨子A
麻衣/まのさゆみ
鴨志田理子/大須賀香夏
宇津木努/田窪一世

作・演出/田窪一世
装置/向井登子
照明/高円敦美
音響/TAISHI
舞台監督/本郷剛史

撮影/槇貴雄
絵/小松修