嘘つきジェントルマン
THE GENTLEMAN WHO TELLS A LIE 

1998年4月29日(水)〜 5月5日(火) 本多劇場(8st)




story


主人公、牧野一夫さんはここのところちょっ
とついていません。出来心の浮気がバレて奥
んとは離婚調停中ですし、頼みの愛人には
恋人が出来てしまうし、このゴタゴタが会社
に知れてリストラの対象にはなってしまうし、
そんなとき古い知人が彼の前に現れます。彼
こそは市川雪之助。実家が映画館だった一夫
さんのところによくやって来ていた旅回りの
一座の花形でした。「ようござんす、わたく
しが坊ちゃんのために一肌脱ぎましょう」さ
あ、いよいよカッコいいヒーローになるため
の特訓のはじまり、はじまり〜。




episode


僕の実家が映画館だったということを下敷き
に書いた初めての作品です。物語の後半は長
谷川伸の「沓掛時次郎」そのままやってしま
いました。チャンバラシーンも楽しかった。
これも是非書き直して再演したい作品です。




cast


牧野一夫/田窪一世
牧野千秋/村上弥生
牧野沙希/古海裕子
市川雪之助/斉藤康弘
宮園しのぶ/鶴屋紅子
相田エリ/岡野佐多子
山口洋一/中村孝
鹿島孝明/植村拓也
宮田昌代/一木美名子
篠原亜美/枝村みどり
沢村留五郎/佐藤荘二郎
坂東卯之吉/垣東和彦










staff


作・演出/田窪一世
装置/木村光春
照明/板谷静男
音響/水越佳一
舞台監督/上村利幸、西條義将

撮影/田中健次
絵/小松修




review


▶︎エンディングまでどうなるのか予想もつき
ませんでした。笑って、叫んで、気がつくと
もう終わり。でも最後には大きなどんでん返
しが……。だけど牧野家はそれによって大切
なものを手に入れることが出来たんですね。
(真沢美子、24歳、公務員)

▶︎ニュードラマ・パラダイス。笑って泣きま
した。少し長く生きていると悲しいことも多
けど、だからこそわかる真実や喜びってあ
りますよね。笑って泣いて、少し温かくなっ
て、心を抱いて、もう少し長く生きてみよう
ゃありませんか。(岡本宏之、45歳、会社
員)

▶︎それにしても脚本が素晴らしい。お洒落で
軽快な会話の中に、さりげなく現実を問題提
起。そして、至るところにギャグ。田窪さん
は人間が好きなんだろうなあ。良いところも
悪いところもひっくるめて。そしてキューピ
ーの皆さんはそんな田窪さんの脚本が好きな
んだろうなあ。(桑原弘子、27歳、主婦)